スーパーマーケットで働くということ

スーパーの生鮮チーフによるブログ

仕事が出来る人に仕事を集中させるのをなんとかしたい

お疲れ様です。

今回は、仕事が出来る人に仕事が集中してしまう問題についてと、それをやめてみたら?というお話です。

仕事が速いパートさんに、沢山仕事を振っていませんか?

仕事の速いパートさんっていますよね。そういう人に、あなたは仕事が速いから、と、あれもして、これもして、と沢山仕事をお願いしていませんか?能力の差によって、給与に差をつけている会社ならまだいいですが、同じ時給でそれをやられたら不満が残ります。

逆に仕事が遅いパートさんは、少ない仕事をして、残業代を貰って帰ります。これでは不満が出ないほうがおかしいですよね?

でもこの問題って、時給で働く仕事ならどこにでもある問題だと思うんです。こういう時って、一体どうしたらいいのでしょうか?

少しでも不満を減らしてあげることしか、出来ないんですよね。

仕事が速い人へのフォローと仕事が遅い人への指導をしっかり行おう

もうこれに尽きると思うんです。仕事が速い人に沢山お金をあげることができれば一番良いですが、私にその裁量はありません。なので、仕事の中でバランスを取ることしか、できないんですね。

例としては、仕事が速い人には山ほど仕事を振らずに、「もしアレが終わったら、これもいいですか?」と仕事を「お願い」するスタンスでやってみたらいかがでしょうか?

他の人に聞こえないように「やっぱ○○さんは速いね~」などと褒めてあげることも重要です。褒められるのが嫌いな人もいますので、そういう人にはなるべくわざとらしくなく、独り言のように言ってあげるといいと思いますが。

この仕事をしていて色んなパートさんと仕事をしていますが褒められて嫌だという人はいません。
また、仕事が速い人には雑用のような仕事ばかり振らずに、自分がこれから作りたい商品や、本部から来た新しい商品化のマニュアルなどの落としこみについて、分担してもらうというのも1つです。
もちろん紙1枚渡して「お願い!」というのではなく、5分でもいいのでしっかり時間を作って、一緒にやってもらいましょう。
ただの雑用ではない新しい仕事を、しっかりフォローしてあげながら教えることでパートさんにもただ仕事を押し付けられているという感覚も薄くなります(人によりますけど)。

また、新しい仕事を自分+パートさんが覚えることで、情報の共有もスムーズになり、あなた(チーフ)の仕事の負担も減らすことが出来ます。

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仕事が遅い人への指導もしっかり行う必要があります。しかし、「遅い遅い!」「早く!」などとハッパをかけるのはよくないでしょう(特定の人にプレッシャーをかけ続けることはパワハラになってしまいます・・・)。

仕事が遅い人というのは、しっかり見てあげると、無駄な動きが多いものです。なので、その時々において、「これは右側に置いてみたらどうですか?」「6パックずつじゃなくて12パック作ってからフタしてOKですよ」などと言ってあげると、実行してくれることがほとんどです。

仕事が遅い人に「自分で考えろ」と言ってはいけません

仕事に向き不向きがあると言いたくはありませんが、仕事が遅い人が存在するのは確かです。

仕事が遅い人と言うのは「どうやったら速くできるか」、ということを考えていないか、考え方が下手かのどちらかです。

要はやる気があるか、やる気があってもうまくいっていないかのどちらかだということです。

やる気が無い人に、自分で考えろと言っても意味がありませんよね。だって速くする気がない(その人の中で速く動く意味を見出せない)んだから。うまく考えられない人にも、そんなこと言ったってしょうがないですよね。

だから、その時々に、良いやり方を指導していくしかありません。

その時々に具体的な指導をすれば、やる気が無い人にとっても、明らかにその方が速い、というやり方があれば、取り込まざるを得なくなります。

本当にその時々に、こつこつと言い続けていくしかやり方はありません。

後で言ったりしてもダメですよ。

なので、人の仕事を見続けることです。

水は低きに流れ、人は易きに流れる。それを自覚していますか?

お疲れ様です。

今回は、水は低きに流れることから、転じて、転じて人は易きに流れること、簡単で楽なほうを選んでしまうということ、について書いていきますね。

人は楽なほうに流れる

当然ですよね。誰でも面倒なことよりも楽なことを選びます。

どうやら人間というのは雇われてしまうと、頭を使うことよりも頭を使わないこと、毎日違うことをするよりも、ずっと同じことをすることを心地良いと感じてしまう生き物なんですね。

それを自覚した上で、チーフか、それに準ずる社員であるならば、仕事というのは本能に逆らう時間なんだ、と自覚すること必要なのではないでしょうか。

もちろんチーフも雇われている側ですが、部門の責任者ですから、会社の人やお金を使わせてもらっている、個人事業主みたいなものですよね!

ほとんどの人にとって、変化=苦痛、ということを知っておきましょう

例えば、今までずっと同じ規格だった盛り合わせ(刺身)が明日から変わるとします。これをパートさんに伝えて、実行してもらう苦労を知っていますか?

優秀なパートさんであれば企画書を見せて「明日からこれでよろしく!」と言ってしまえば終わりかもしれませんが、おそらく、ほとんどのパートさんにとって、そんな伝え方では十分ではありません。

明日から違うことをしようというのですから、よく言って聞かせて不十分、自分でやってみせて、なんとか十分といったとこではないでしょうか。

「やって見せ、言って聞かせてさせてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」

これは山本五十六の言葉ですが、スーパーの仕事にも当てはまりますよね。

やることやってから、文句言おう!

パートさんの仕事に対して愚痴や不満を言う人がいっぱいいますが、聞いていて気分が良いものではありません。

そんなことよりも、自分の伝え方が不十分だったんじゃないのか、あるいは、自分がパートさんの能力を見誤っていたんじゃないのか、と考えるほうが、よっぽど生産的ではないでしょうか?

 

 

スーパーで一番得する買い物とは?

お疲れ様です。

今日はスーパーで買い物する際に、一番得をする買い物の仕方について書いていきます。

チラシの商品なら得なのか?

チラシに掲載されているのはお得である!とは一概には言えません。

チラシには価格を打ち出す部分と、企画で打ち出す部分があるからです。

価格を打ち出す場合、例えば日替わりで「玉子1パック88円!」とか、「豚挽き肉g78円!」とかですね。これはお得だと思います。

企画で打ち出す場合は、「北海道フェアー・サンマ開き1枚88円」などです。この場合、北海道フェアーという企画で打ち出していますので、単品での価格は特に切り込みません。他にも北海道産の商品を沢山用意することで、価格に頼らない価値を演出しよう、というお店側の試みなのです。豊富さの演出ですね。

原価割れしてる商品なんてあるの?

いくら「お買い得!」とか書いてあっても、商売なんだから原価割れしてる商品なんてないんでしょ?と思うかもしれませんが、原価割れか、それに限りなく近い商品は山ほどあります。

基本的に一般食品関係が多いですね。コーヒーの詰め替え用、油、砂糖、塩などです。「おっ安いな~」と思ったら基本的にそれはほぼ原価販売か、原価割れの販売ですよ。

ペットボトルのジュースとかもそうです。コンビニで買うと140円とかのペットボトルがスーパーへ行くと98円とか88円ですよね。

ところで、これってコンビニが高すぎると思っていませんか?実は、スーパーが無理して安く売ってるだけなんです。なんでかというと、「競合対策」です。このため、ペット関係などは常に原価に近い販売を行っているスーパーが多いです。

スーパーではありませんが、ドラッグストアなどはめちゃくちゃ安いですよね。これはその会社の「政策」なんですね。

なぜそんなことを・・・?

スーパーは一般食品を安く提供してお客様に来てもらい、他の部門あわせてトータルで利益が確保できれば良いと考えています。

ドラックストアもそうですね。薬というのは利益率が高い商品です。なので冷凍食品を毎日半額で販売しようが、ペットボトルのジュースを68円で販売しようが、薬で利益が取れるからよしとしよう、という政策なんですね。

なので一番得するには、スーパー激戦区で買い物すること!

おっと、これは都会だけの話ではありませんよ。田舎でも十分ありえる話です。

スーパーの近くにスーパーがあって、どちらかが価格を出したとしたら(価格で勝負しだしたら)、たとえ2店舗であっても激戦が繰り広げられています。

 ヒルナンデスなどで激安スーパーよく見ますよね(笑)。正直あのレベルなら、ちょっと競争をしているスーパーに行くと、普通に見れる価格じゃないかな、と思います。

いつも同じスーパーに行っているなぁ~という方は、たまにはちょっと遠くのスーパーに行ってみると、おお!これは・・・というお店が見つかるかもしれません!

スーパーの従業員ってスキルが身につかなくて未来が無い職業なの?

お疲れ様です。

今回は転職について書いていきますね。

スーパーの従業員ってスキルが身につかなくて未来が無い職業なの?

個人的には今の仕事から様々なことを学びましたし他の仕事にも通ずる汎用的なスキルや知識も身についたと思っていますが、一般的にスーパー店員というのはそういう見られ方をするようです。検索してみると、ウェブ上ではそんな風に語られていることが多いので・・・。残念なことですが。

実情はどうかというと、スキルなど、身につけようと思うかどうかです。また、担当する部門によって身につけられる知識やスキルも違ってきます。

生鮮部門で身につく知識とスキル

私は水産なので生鮮の話をさせていただきますね。

青果部門、精肉部門、水産部門などの生鮮部門はその分野の知識とスキルが身につきます。

青果部門なら野菜、果物の知識、スキルとしては野菜や果物をカットするくらいでしょうか。なんだそんなことか、と思うかもしれません。たしかにこれだけのことなら、なんとなく仕事をしている人でも身につきます。

なので、いつか転職しようという気概がある人は、どういう販売方が効果的だとか、どのようなイベントを打ち出すかとか、そういった販売のノウハウを身につけることにメモリを割いた方がいいでしょう。

そういうノウハウを身につけておけば、他のスーパーへの転職も容易くなります。また十分な実績があれば、コンサルティングなどもできるでしょう。実際に私の会社では、社内のスーパバイザだけでなく、外部コンサルにも頼っています。

またある程度長く青果に勤めている方では早期退職後、取引先の業者で働く方もいますね。これはつきあいの部分もあるのでしょうが、内情を良く知っている人なら出来る仕事というのがあるからではないでしょうか。

水産部門はスキルが身につく?

水産は生鮮部門の中でも、ある程度高いスキルを要求される部門です。加工度が高い、と言ったほうが、わかり良いでしょうか。

鮮魚は鮮度が大事ですので、切り身や刺身をそのまま納品するわけには行きませんよね。中にはそういう簡便商品もありますが、丸のままの魚を納品し、それを加工することが多いです。イカをむいて刺身にしたり、ブリをおろして切り身にしたり、などです。

また魚は練習すれば誰でもおろせるようになりますが、すばやく、上手にさばけるようになるには、ある程度の時間を要します。私は10年働いた頃、技術者としてはどこの魚屋に行っても通用するな、と、ようやく思えました。

1ヶ月約20日働くとして、1日5時間魚をさばくとすると、概算で約1万時間まな板の前に立っている計算です。

1万時間の法則って知ってますか?

すご~く有名な法則なのですが、簡単に言うと1万時間練習すると一人前、ということです。

もともとは、一流のヴァイオリニストと、それより劣るヴァイオリニストの差について調べた方がいて、それぞれのヴァイオリニストの今までの練習量を比較してみたところ、一流の方は全て1万時間を越えていた、ということから、単純に練習時間の総量が1万時間に達すると一流?一人前?になれるのでは?という法則(説)なんですね。

話がそれた!(笑)水産部門からの転職先は?

他のスーパーの魚屋になるというのが多いですがそれまでの技術と経験を活かして市場で働いたりする方もいます。

水産からの転職先として寿司屋や和食に行く方もいますが、最初から料理人として修行していた人とは、知識や技術にものすご~く差があるということだけは理解していたほうが良いかもしれません。

なので「今はスーパーの魚屋だけどいつかは料理人になりたい」と思っている方は、即座に転職することをおすすめします。スーパーでは魚をおろすのは上手になりますが、料理人になるための修行としては、片手落ちどころの話ではないからです。

スーパーの魚屋って、切り身か刺身までにしかしませんよね。

寿司にならできる!と思うかもしれませんが、握りにも技術があります。シャリ炊き、ネタの仕込み、その他色々・・・魚屋をやっているだけでは身につけることが出来ない知識や技術が山のようにあります(私は将太の寿司しか知りません!)。揚げたり蒸したりもできませんしね・・・。

結局たいしたスキルは身につかないんじゃないの?

 

いいえそんなことはありません!スーパーマーケットの販売員としてのスキルが身につきます!

・・・最後まとめとして、立派なことを書いてやろうとか考えたんですが、もうこれにつきるんですよね。

スーパーって食を提供するところなので、この世から消えてなくなると言うこともないし、その中でやれることならなんだってやって、良い仕事をし続けてやろうと思えば、こんな面白い仕事もないよなあ!と本気で思っていますよ!これについてはまた後日。。。

 

 

アニサキス対策について魚屋が語る

お疲れ様です。

今回は「アニサキス」について書いていきますね。

一般的な知識はウェブ上にたくさんありますので、魚屋の立場でお話したいと思います。

アニサキス中毒になるとどうなる?どんな魚でなりやすい?

アニサキス中毒になると激しい腹痛に襲われます。中毒、と言っても、寄生虫が胃の壁に入り込むことによる物理的な痛みです。なので物理的に取り除くしか治す方法がありません。内視鏡を使った手術で取り除かれるそうです。

アニサキスはありとあらゆる鮮魚に存在しますが、イカ、イワシ、サンマ、サバでの中毒が多いです。

特にイカはアニサキスがたくさ~んいますね。

アニサキス中毒にならないためには?調理済みと、自分で調理する場合

既に調理された鮮魚を食べるときは、よく見ましょう。アニサキスは爪の先ほどの大きさの、白い渦巻状の寄生虫で、肉眼でもはっきり見えます。

また、よく噛みましょう。アニサキスは少しでも傷がつくと死にます。イカにあれほどアニサキスがついているのに、中毒自体が少ないのは、イワシとかサンマに比べてよく噛むからかなぁ?と個人的には思っています。

自分で調理する場合は、速やかに内臓を抜きましょう。アニサキスは魚の鮮度が良いうちは内臓にいることが多いです。鮮度が落ちてくるにしたがって、筋肉(身の方)に入り込んできます。

また、飾り包丁をしっかり入れましょう。イカなどはできれば1mmほどの感覚で、交差に入れると良いと思います。食感も良くなりますしね。余談ですがイカは内側だけでなく、皮目の方に飾り包丁を入れると、びっくりするくらいやわらかい刺身になります。アニサキス対策にもなりますし、ぜひやってみてください。

確実な方法は無いの?

確実なのは加熱するか冷凍するかのどちらかです。加熱の場合は70度、冷凍の場合は24時間が目安です。ただしこれは魚の芯温のことを指しますので、表面をちょっと加熱したとか、冷凍庫に入れてから24時間経った、とかではダメです。ノルウェーでは冷凍時間の目安を48時間にしているくらいです。

酢で締めてもダメですよ。

販売者の責任について

アニサキスは自然界に存在するものなので、販売者が完全に取り除くことは不可能である、ということから、アニサキス中毒に関しては販売者に甘いというのが今までの認識でした。

しかし販売する形態や表示によっては販売者が厳しく罰せられることもあります。

例えば丸のままのイカをお客様が購入して、ご自分で生食された結果中毒になった場合、これは販売者は責任を問われないのでしょうか?

いいえ、責任を問われることがあります!

なんで?そんなのどうしようもないのでは?と思うかもしれませんが、イカに「刺身用」の表示があった場合や、イカの近くにアニサキス中毒の注意喚起を書いていない場合、罰せられることがあります。

もちろん刺身用のサクや、刺身によるアニサキス中毒が発生してしまった場合、これは「そのまま食べられる」という提供になりますので、販売者側の責任は重大です。各地区の保健所の裁量によって、営業停止などの処分が下される可能性があります。

なのでそのリスクから、大手スーパーでは冷凍のイカ、冷凍のサンマしか刺身にしない、というところもありますね。もちろん味は損なわれますが・・・!

結局はリスクとのせめぎあい

どんなに注意しても冷凍していない生の魚にはアニサキスがいる可能性があります。それでも生魚を食べるのは「美味しいから」なのではないでしょうか?

生のイカの刺身、美味しいですよね。生のサバの刺身、う~ん、美味しいですよね。

その美味しさがわかっているから、食べたいという方がいますし、リスクを負って商売するお店があるんですね。

 

 

 

 

その仕事、妥協の産物であるという自覚がありますか?

お疲れ様です。

挑戦的なタイトルで申し訳ありません。今回は、自覚について書きたいと思います。

どんな売り場を作っても、全員が満足するということはない

例えば今、天然ブリが安いですよね。もうじき終わりそうですけど。

そこで立派なブリコーナーを作ったとします。それはそれで立派ですが、その分縮小した用品やカットしたアイテムがありますよね。また、ブリ以外を売り込むことが出来たかもしれないですよね。

またブリの商品化ですが、アラ、切り身、サク、お刺身と、様々な種類で提供したとしますよね。でもその時、半身売りや一尾売りで値段をつけましたか?また、ケース売りで値段をつけましたか?7kくらいの天然ブリなら1尾2980円~3980円くらいで値段がつけられますよね。ケース2尾なら6800円でつけてもいいかもしれません。

また切り身を出す時、1切れから買えるようにバラ売りしてありますか?今流行りの味付けも展開していますか?

ブリカマは大きく取って、価値のあるカマが欲しい人への提供ができていますか?また部門を越えて、お惣菜にはブリのカマ焼きや照り焼きなどが品揃えされていますか?

別に全てをやれと言っているわけではなく、売り場を作ったときや何か商品を作ったとき、今回自分はこういう意図でやるけれど、こういう部分は諦めているよな、という自覚を持ってやっているでしょうか?ということなんです。

ではなぜそんな自覚をもって仕事をしなければいけないのでしょうか?

お客様の幅を限定してはいけない

その自覚がなければ、何か失敗したときやこれ以上業績を上げたいとき、どう考えていいかわからないんじゃないかと思うんです。

例えば塩銀鮭という商品があります。鮭関係は今原価が上がっていますが、これを置いていないスーパーというのはまずないでしょう。

 じゃあこれを最大限売り込もう、と思ったとき、どういう売り場が一番良いと思いますか?

価格を出しますか?1切れから買えるようにバラ売りを出しますか?大きなパックが売れるように、4切れ、6切れ、10切れパックなどをつくりますか?お弁当に使いやすい小切れや、もち切りカットした商品を出しますか?マネキンさんをつけて試食を出しますか?売り場で切って、実演販売しますか?たぶんこの全てを実行できれば、塩銀鮭の売上は間違いなく上がると思います。

しかし上記の売り方ではまだ足りない部分があります。

一番簡単で一番親切なのは、半身を一枚ゴロンと出して、

「お好みの厚さにカットいたします♪お気軽に従業員まで!」

と書いておくことなんです。

ほんとかよ!?と思うかもしれませんがこれをやると、「切って切って~」と持ってくるお客様、たくさんいますよ。

その時ほとんどのお客様が「厚~く切ってよ!」と言ってきます。

塩銀鮭は高いですよね?だから勝手に、ブロックは売れないだろうとか、厚切りは売れないだろうと思っていませんか?

お客様に話を聞くと、

「この鮭好きなんだけど、もうちょっと厚いといいな~と思ってたのよね。だって、いつも薄いのしかでてないんだもん・・・」

と言われました。正直ショックでした(笑)。

もちろん薄いわけではないんです。ちゃんと会社の規定の重量にカットしてあります。それでもお客様からしたら、薄かったんですね。

それからは、どんな厚さの商品があってもいいんじゃないか?と思えるようになりました。

時々思うんですが、お客様は私より魚が好きで、また、お金持ちです(笑)。

それでも全てのお客様の希望にこたえられるわけではない

塩銀鮭の話のように、ブロックで出してはじめて、お客様の潜在的なニーズがわかりました。それがわかったんなら、はじめから厚切りを出してしまえばいいですよね?

でもこれが完璧な訳ではありません。塩鮭には種類が無限と思われるほどあります。塩鮭の専門店を見たことがありますか?トラウト腹身の寒風干しや、脂の乗ったキングサーモンなど多種多様な塩鮭があり、本当にわくわくしますよ!私だけでしょうか(笑)

まぁ塩銀鮭の話は1つの例です。

現実の場面では、やったほうがいいことなど、無限に存在します。

無限にあることの中から実際にやったこと、の間には、とてつもないギャップがあります。

まず自分が思いつくかどうか、という問題がありますよね。そして、思いついたことを実際にやるかどうか、という部分にもギャップがあります。

自覚をもってればいつでも即実行できる!

日々の業務に追われ、頭も体も疲れ果て、理想と現実のギャップに頭を悩ませている人、いませんか?

でも、理想があれば、いいじゃないですか。

理想があれば、その理想に対して向かっていくことが出来るじゃないですか。

例えば売り場変更をしたいんだけど時間が無い、と思っているとします。そしたらある日、魚の入荷が少なくて、ちょっと早く帰れそうな日があったとします。

理想が無い人は早く帰るだけですが、理想がある人は、じゃあ今日はちょっと踏ん張って、あそこ変えていくか、となりますよね。

仕事をしていて今日は暇そうだな~と思ったら、早いうちパートさんに、あとでいつも掃除できていない○○の部分、やってもらっていいですかね?と言っておくこともできます。

時間が少しでも出来たらやりたいことリストがいくつあるかってのが大事だと思います。忙しいのは皆一緒だと思うので。

 

スーパーの従業員の給与と休みの回数などについて

お疲れ様です。

私がスーパーで働こうと思った理由は、買い物が大好き、という、どうしようもない理由からです(笑)。

大学で一人暮らしを始め、自炊をはじめるようになってから、毎日スーパーで買い物をするようになり、そのうち色んなスーパーに行くことや買い物すること自体が好きになってしまったんですね。

お給料って大事よね

当然ですよね。お金をもらうために働いてますから・・・。いくら、やりがいがある、自己実現できる、といっても無給で働こうという人はいません。

私の個人的な経験と知識の中から、給与に関することを書いていきます。

初めに提示されていた雇用条件とのギャップ

私は大卒で新卒雇用として入社しました。その時の条件というのは、月に総支給額として22万円、年にボーナス2回、それぞれ3か月分、ただしボーナスはその時の業績に左右される、といったものでした。

月の支給額は提示どおりでしたが、ボーナスは今のところ、最大で2ヶ月です。平均するとだいたい1ヵ月半とかになると思います。これは他のスーパーの情報を聞く限り、平均かそれよりやや多いくらいだと思います。

年収はいくら?チーフになると給料は上がる?

初年度の年収は総支給額で400万円ほどです。今は勤続10年目で450万円ほどですかね。チーフになると手当てがつきますが、月に1万円ほどです。これが多いか少ないかは、どれだけがんばっているかにもよると思いますが、求められる責任に対しては、少ないと思う人が多いんじゃないんですかね。チーフになるとボーナスの際にも色がつきます(少~し増えるということですね笑)。

チーフの上になるとどれくらい貰えるの?

およそですが私が見聞きした範囲内では、

  • チーフ 450万円前後
  • 店長 500万円前後
  • バイヤー 500万円前後
  • 上位店長 600万円前後
  • 上位バイヤー 600万円前後
  • 地区の責任者 700万円前後

 となります。

店長やバイヤーにも職責がありますので、上位の職責になるほど給与も上がるようです。

残業代ってどれくらいもらえるの?

私は月平均で30時間前後の残業をして、残業代として5万円前後もらっています。はっきり言ってこれは大きいです。仮にまったく残業をしなくて良くなったら、年収で60万円ほど下がる計算になります。

ちなみに、うちの会社ではサービス残業の強制はありません。休日出勤もありませんが、どうしても提出物が間に合わないとか、やりたいデスクワークがある、ということでちょっとだけ出社することはありますね。

臨時収入は無いの?

会社の業績が良いと、決算の際に賞与が出ることがあります。普通のボーナスよりは小額ですが、うれしいですね。今まで何度か、いただきました。

また社内で表彰されると、商品券やその他副賞などをもらうことができます。私は一番多いときで3~4万円分の商品券をもらいました。

結局、他の仕事と比べてどうなの?

世の中にはさまざまな職業があるので、良い方、悪い方というのは一概に言えません。また、時々テレビのニュースで、サラリーマンの平均給与とか、ボーナスの平均、といった数字を目にしますが、あれってほとんどの人が「多いなー!」と思ってるんではないでしょうか?

平均というのは全体の値の真ん中をとります。なので、平均的な収入の人が沢山いる、ということでは全然ないんですね。

 ちなみに就職して2~3年してから同級生たちと収入について情報交換しあったときは、私はまだ多い方でした。

しかし10年経っても50万ほどしか年収があがってませんので、今はもう負けているかもしれません。年齢が上がるに従って給与が上がるシステムではないので、出世し続けるしか無い、そういう仕事でもありますね。

休みは少ないよね?

少ないです。以前計算してみましたが、土日祝日に休む仕事と比較すると、年間で30日ほど少ないです。えっ、公務員の人は一ヶ月も余計に休みがあるのかぁ!と思って、愕然とした記憶があります(笑)。

個人的には、人が休んでいるときに働く仕事だと思っているので、今はなんとも思っていません。客商売の仕事と言うのは、概ねこんなものではありませんか?

有給はとれるの?希望休は通るの?

有給に関しては仕事に支障が無いように取る、というのが前提になっています。なのでそれさえクリアすれば、まったく取れないということはありません。でも、現実問題として、全ての従業員が全ての有給を消化した場合、会社は成立つのでしょうか?たぶん無理でしょう。

もちろん有給は正当な権利ですので、申請すれば通ります。ただ、有給を消化しても仕事が回ること、生産性を落とさず、利益を確保すること、そういう仕組みを作ることを、社員なら、考えましょう。

また、有給というと、用事がある人が取得するイメージがありますが、じゃあ、まったく用事が無く、体も丈夫で病気にもならない人がいたら、その人は有給を取得する必要が無いのでしょうか?

スーパーのパートさんというのは決して高くない給料で責任感を持ってがんばっている人が、少なくとも私の周りではほとんどです。なので、せめて希望休や有給に関してはケアしてあげれたらな、と個人的には思っています。

「一般の方向け」カテゴリで記事を書いていたんですが、最後は同業者への言葉になってしまいました(笑)。パートさんのモチベーションを上げることも社員の重要な仕事ですからね!