スーパーマーケットで働くということ

スーパーの生鮮チーフによるブログ

スーパーの従業員ってスキルが身につかなくて未来が無い職業なの?

お疲れ様です。

今回は転職について書いていきますね。

スーパーの従業員ってスキルが身につかなくて未来が無い職業なの?

個人的には今の仕事から様々なことを学びましたし他の仕事にも通ずる汎用的なスキルや知識も身についたと思っていますが、一般的にスーパー店員というのはそういう見られ方をするようです。検索してみると、ウェブ上ではそんな風に語られていることが多いので・・・。残念なことですが。

実情はどうかというと、スキルなど、身につけようと思うかどうかです。また、担当する部門によって身につけられる知識やスキルも違ってきます。

生鮮部門で身につく知識とスキル

私は水産なので生鮮の話をさせていただきますね。

青果部門、精肉部門、水産部門などの生鮮部門はその分野の知識とスキルが身につきます。

青果部門なら野菜、果物の知識、スキルとしては野菜や果物をカットするくらいでしょうか。なんだそんなことか、と思うかもしれません。たしかにこれだけのことなら、なんとなく仕事をしている人でも身につきます。

なので、いつか転職しようという気概がある人は、どういう販売方が効果的だとか、どのようなイベントを打ち出すかとか、そういった販売のノウハウを身につけることにメモリを割いた方がいいでしょう。

そういうノウハウを身につけておけば、他のスーパーへの転職も容易くなります。また十分な実績があれば、コンサルティングなどもできるでしょう。実際に私の会社では、社内のスーパバイザだけでなく、外部コンサルにも頼っています。

またある程度長く青果に勤めている方では早期退職後、取引先の業者で働く方もいますね。これはつきあいの部分もあるのでしょうが、内情を良く知っている人なら出来る仕事というのがあるからではないでしょうか。

水産部門はスキルが身につく?

水産は生鮮部門の中でも、ある程度高いスキルを要求される部門です。加工度が高い、と言ったほうが、わかり良いでしょうか。

鮮魚は鮮度が大事ですので、切り身や刺身をそのまま納品するわけには行きませんよね。中にはそういう簡便商品もありますが、丸のままの魚を納品し、それを加工することが多いです。イカをむいて刺身にしたり、ブリをおろして切り身にしたり、などです。

また魚は練習すれば誰でもおろせるようになりますが、すばやく、上手にさばけるようになるには、ある程度の時間を要します。私は10年働いた頃、技術者としてはどこの魚屋に行っても通用するな、と、ようやく思えました。

1ヶ月約20日働くとして、1日5時間魚をさばくとすると、概算で約1万時間まな板の前に立っている計算です。

1万時間の法則って知ってますか?

すご~く有名な法則なのですが、簡単に言うと1万時間練習すると一人前、ということです。

もともとは、一流のヴァイオリニストと、それより劣るヴァイオリニストの差について調べた方がいて、それぞれのヴァイオリニストの今までの練習量を比較してみたところ、一流の方は全て1万時間を越えていた、ということから、単純に練習時間の総量が1万時間に達すると一流?一人前?になれるのでは?という法則(説)なんですね。

話がそれた!(笑)水産部門からの転職先は?

他のスーパーの魚屋になるというのが多いですがそれまでの技術と経験を活かして市場で働いたりする方もいます。

水産からの転職先として寿司屋や和食に行く方もいますが、最初から料理人として修行していた人とは、知識や技術にものすご~く差があるということだけは理解していたほうが良いかもしれません。

なので「今はスーパーの魚屋だけどいつかは料理人になりたい」と思っている方は、即座に転職することをおすすめします。スーパーでは魚をおろすのは上手になりますが、料理人になるための修行としては、片手落ちどころの話ではないからです。

スーパーの魚屋って、切り身か刺身までにしかしませんよね。

寿司にならできる!と思うかもしれませんが、握りにも技術があります。シャリ炊き、ネタの仕込み、その他色々・・・魚屋をやっているだけでは身につけることが出来ない知識や技術が山のようにあります(私は将太の寿司しか知りません!)。揚げたり蒸したりもできませんしね・・・。

結局たいしたスキルは身につかないんじゃないの?

 

いいえそんなことはありません!スーパーマーケットの販売員としてのスキルが身につきます!

・・・最後まとめとして、立派なことを書いてやろうとか考えたんですが、もうこれにつきるんですよね。

スーパーって食を提供するところなので、この世から消えてなくなると言うこともないし、その中でやれることならなんだってやって、良い仕事をし続けてやろうと思えば、こんな面白い仕事もないよなあ!と本気で思っていますよ!これについてはまた後日。。。